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高橋 奏多 昇段年月日:2018年6月17日 所属:総本部 |
昇段レポート 願わくば精神的にも、肉体的にも強くなれば良いという安易な思いから空手を始めて、もうかれこれ十年目となりました。今思い返すと、まさか飽き性で長続きしない男が、ここまで続けられたということは、周りの方の支えなしでは、到底やれないことだったと思っています。 入門したての頃は、試合に出ることも、昇段審査を受けることも考えていませんでしたし、適当にやって、適当にやめるのだろうと思っていて、週一回の練習で満足していました。そんな自分でも周りが試合に出始めて、トロフィーを持って帰ってくる姿を見ていると、ひどくうらやましく感じ、試合に出てみたいなという気持ちが湧きはじめました。そうすると、週一回の練習では足りないなと感じ、たくさんの練習に参加させてもらうようになりました。 いつもボコポコにされながらも、少しずつですが強くなっていき、大会で入賞できるようにもなっていきました。このときから、辛い練習の中に充実感というものが芽生え、いつかは黒帯が欲しいなと思うようになりました。 しかし、いつかいつかと思うだけで、月日は流れ、気づくと、高校生になっていました。このままでは目標が無く、漫然と日々が過ぎてしまうと感じた自分は、とりあえず昇段審査を高2で受けることを目標に、少ない時間でも実りのある練習になるように努めてきました。 審査当日は、10人組手の前の補強審査で、すでに疲れていて心と体がボロボロになってきたのを感じました。こんな体で10人組手なんかできるのかという焦りも出ました。1人、2人と何とか頑張ってきましたが、9人目で田村京太郎君が出てきて、腹には突きが入り、足には下段が入りと、目の前が真っ暗になっていきました。このとき、胸の中に浮かんだのは、とりあえず耐えようということでした。そして10人目まで何とか完遂することができました。 これから、自分は大学に進学し社会人へとなっていく過程で、辛いことにもたくさんぶつかっていくと思います。それにぶつかった時は、昇段審査を始めとした、空手で培われた経験を生かして対処していきたいと思います。 最後になりますが、未熟な自分にご指導くださった、高橋康夫主席師範はじめ、各支部長、先生方、いつも研鑽しあった先輩・同期・後輩の皆さん、そして最後まで支えてくれた家族、友人、本当にありがとうございました。 |